B SIDE SHIFT — VOL.03
JENNY KAORI
Text _ Solidus編集部
ドリーミーでちょっとミステリアス、でもどこかポップ。イラストレーターのJENNY KAORIは、好きなものだけを描くという一貫したスタンスで、ファッション・音楽・カルチャーの境界を軽やかに越えながら活動を続けている。今回は彼女が長く傍に置いてきた一曲と、その音楽が自分の世界観にどう溶け込んでいるかについて話してもらった。
ご自身のご職業について教えてください。
イラストレーターです。最近は3Dもできるようになったためビジュアル制作のほかモデリング制作も。
普段どのような環境や時間の中で音楽を聴くことが多いですか?
散歩中、移動中は手放せません。制作に行き詰まった時やストレス解消としてもリラックスできるひと時です。
アイデアやインスピレーションを得たい時、iPhoneだけ持っていって歩くこともしばしばあります。
その楽曲と出会ったきっかけや時期について教えてください。
私は十代の頃から「電子音楽」というジャンルが好きで、いわゆる「テクノ」や「エレクトロ」とは異なり、レコード屋のジャンルでいう「その他」に分類される、だいぶマイナーな音楽を好んで聞いていました。
その時に出会ったのがこのアルバムです。
その楽曲にまつわる印象的な記憶やエピソードがあれば教えてください。
"THE GARDEN" に限らず、電子音楽というジャンルは電子楽器を使っていながらもアナログな感触があり、その「機械らしさ」の中に作者の手心や気分が感じられる、手触りや温度、湿度、作者の探究心が大好きなんです。
私は自身のイラストレーションの制作をほぼデジタル上で行っていますが、電子音楽に触れたことが「デジタルでありながら手心を感じるとき、そこには何が描かれているのか?」をよくよく考えるきっかけとなりました。
その楽曲は、今のご自身にどのような影響を与えていると感じますか?
そんなわけで3Dを勉強していくうちに、「3Dでも作者の手心を感じることができるのか?」という疑問が生まれそこで思い出したのがやっぱり電子音楽の存在でした。
Substance Painterという3Dのテクスチャを制作するソフトがあり、なんとなく "THE GARDEN" のジャケットをラグにしたら可愛いんじゃないか?」という思いつきで3日くらいかけてデジタル上でチクチク刺繍をしていた思い出深い習作です。
結局「デジタルにおける手心」は分かったのか、ときかれたらよくわかりません。ジャケットの中にいる生き物たちを一匹ずつ見つけていくような、そんな旅の記憶として残っています。
ご自身のライフスタイルや日常の中で、大切にしていることがあれば教えてください。
日記をつけること。仕事や制作の事ばかりじゃなく「作ったご飯がおいしかった」とか、「友達と会ってこんな時間を過ごして楽しかった」とか、日常であった嬉しかった事を一つは入れています。
毎日なんとなくすごしていると「自分はこんな時を楽しいって思うんだな」という瞬間的な情緒に気付けない。仕事の成果とか制作の結果を書いた方が、充実してるっぽい日記になるけど「自分の頑張りの結果」に「充実を手に入れた」って解釈になるから、読み返した時の自分が現状に不足感を感じやすいんじゃないか?と気づいたことがあって。
「たまたま来たメッセージが笑えた」とか「天気が良かったから散歩した」みたいなことを書くようにしてます。ここ最近は肩の力を抜いた自然体なポジティブ精神を手に入れさてる実感があります。
直近の展示やお知らせなどございましたら共有ください。
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